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インターフェースが変わる


モノやサービスが無料・大量にオンライン利用できる時代になり、既存の「楽譜」というインターフェースも変わりつつあります。PD楽譜などはIMSLPペトルッチ音楽事典などで、手軽にダウンロードできますね。また右画像のような装置もあります(画像はサイトより)。Music ReaderはPCで直接楽譜を映し出し、ページめくりはAirturnという足元の操作ペダルで行います。画面上で楽譜に書き込みもでき、上書き・修正も可能。この商品は2年前に米国で初めて目にしましたが、一般社会で電子書籍化が進んでいる現在、音楽の世界でも将来現実的に取り入れられていくかもしれません。2009年度エリザベト王妃国際コンクール・ヴァイオリン部門優勝者Ray Chenさんも、この装置を使っていました。ちなみにMusic Readerのライブラリには6,000曲以上が収録され、ほぼ無料だそうです。では、すぐにでもオンラインが主流になるのでしょうか?まだまだ紙への愛着があり、紙ならではのサービスもあります。まずは製本サービス。ミュッセというオンデマンド楽譜販売サービスでは1曲からオンライン購入でき、綺麗に製本されて手元に届けられます。演奏シーン別や時代別に曲を揃えたり、今練習したい曲、将来弾きたい曲を集めたり。楽譜という形を残しながら、オリジナルアルバムが作れるのが、このサービスの醍醐味でしょう。またPDでない現代作品なども含まれ、ラインナップが幅広い。仏ルモワンヌ社とも提携し、ジェラール・ムニエなど子供向けの作品や、ティエリー・エスケシュ(Thierry Escaich)など現代曲、有名作品の連弾アレンジ等が扱われています。 既存の楽譜出版にもオリジナル化の波が見られます。現在は、指導者などがアレンジした教材や編曲出版も進んでいますね。現場ならではの工夫やアドバイスが盛り込まれ、より使いやすい教材が生まれています。 時代とともに変わりゆくインターフェース。便利になるのはありがたいことですが、ふと、一昨年独ヘンレ社を訪ねた時のことを思い出しました。昔の職人が使っていた浄書用の道具を見せて頂いたのですが、その気が遠くなるほどの作業の細かさと職人の器用さを想像し、改めて楽譜の奥深さを感じたものです。そのことも忘れずにいたい、と思う今日この頃です。

#音楽教育 #音楽教育業界リサーチ

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