《なぜ今、「聴く力」?》

皆さん、こんにちは。私はこれまで世界の主要国際コンクールや音楽祭を取材したり、海外の音楽教育を視察・調査してきました。その中で、ふと気づいたことがありました。同じものを見たり聴いたりしても、人によって認識が異なります。たとえば国際コンクールでは同じ曲を複数の人が弾くことがありますが、技術的には同じくらいの能力があっても、異なる演奏となって現れます。才能や感性の違いもありますが、結局のところは”聴く力”に由来しているのではないかと気づきました。それは自分の音を聴く力であり、音楽を認識する力であり、音楽を深く解釈する力でもあります。この気づきをまとめたのが、オンライン連載「耳をひらく~グローバル時代の聴力」です。

五感による知覚の割合は、視覚8割以上に対して、聴覚は1割(!)ほどしか使われていません。まだまだ聴覚には潜在能力が眠っているはずです。”聴く力”を高めることは、自分や他者を深く知り、この世界を認識する力を高め、さらには新しい世界を創っていく力になるー。そう願いつつ、現在、音楽を活かしながら耳をひらくための教材を開発しています。

《プロフィール》

  音楽ジャーナリストとして各国を巡り、国際コンクール・音楽祭・海外音楽教育などの取材・調査研究を手がける。「海外の音楽教育ライブリポート」を長期連載(ピティナHP)。著書に『未来の人材は「音楽」で育てる』(アルテスパブリッシング・2018年)、『ハーバードは「音楽」で人を育てる~21世紀の教養を創るアメリカのリベラル・アーツ教育』(アルテスパブリッシング・2015年)、インタビュー集『生徒を伸ばす! ピアノ教材大研究』(ヤマハミュージックメディア・2013年)がある。上智大学外国語学部卒業。在学中に英ランカスター大学へ交換留学し、社会学を学ぶ。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会勤務を経て現職。2007年に渡仏し「子どもの可能性を広げるアート教育・フランス編」を1年間連載。ピアノを幼少・学生時代にグレッグ・マーティン、根津栄子両氏に師事。全日本ピアノ指導者協会研究会員、マレーシア・ショパン協会アソシエイトメンバー。

 

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